2008年10月11日 03:13
映画「明日に向って撃て!」
ポール・ニューマンが亡くなりました。そこで彼の代表作である映画「明日に向って撃て!」について。もちろん内容ではなく、このタイトル・ネーミングについて。
原題は「Butch Cassidy and the Sundance Kid」。なんてことはない、主人公の男二人の名前を記しただけのもの。“明日”もなければ“撃て”の言葉もない。どうして日本語タイトルは「明日に向って撃て!」になったんでしょう。たしかに「ブッチ・キャシディとサンダンス・キッド」じゃ、日本人が聞いても「誰、それ?」となってしまうから、というのはわかる。アメリカ人に向かって「ゴエモン・イシカワ」と言うのと同じだもんね。ポケモンは知っていてもゴエモンはまさか知らないだろうし。(ちなみにアメリカでもポケモンの知名度は凄い。メジャーリーグの解説者はイチローのことを「ポケモンに次ぐ、日本の輸出品」と言っていた。)
邦題は、あまりにも有名なラストシーンにかけたことは想像がつく。でも今の時代から見ると、かなり“過剰”な感じがしないでもない。響きが安っぽいし、何よりも青春臭さがプンプン。日本での映画公開は1970年。前年に東大入試が中止になったほどの学生運動の熱さ、若者の愚直さが残っていた時代だからでしょうか。ただ僕にとっては、カッコよさよりも気恥ずかしさを感じてしまいます。だいたい「明日に向って」なんて、いまだに「オットコのロマン!」などと大声で話すオヤジくらい、恥ずかしい。
関連して浮かぶのは、もうひとつの映画「俺たちに明日はない」。これも原題は「Bonnie and Clyde」で主人公の男女2人の名前に過ぎないもの。公開は「明日に向って撃て!」の2~3年前で、大ヒット。どちらもアメリカン・ニューシネマと呼ばれるカテゴリー。どちらも主役2人は反社会的。どちらもラストは銃殺シーン。となれば新たに「Butch Cassidy and the Sundance Kid」の宣伝を担当した日本の責任者が、タイトルを考える際に意識したのは間違いないでしょう。でもだからといって、こんなニアなネーミングにするなんて・・・と苦笑してしまいます。まぁ、結果的には勝てば官軍、売れれば傑作ということでいいのかもしれないけれど。
僕はポール・ニューマンの大ファンなので、安モノの衣装を着せられた娘のように不憫な気持ちになってしまう。彼個人に関しては語りたいことは山ほどあって、つらつら考え出すと、ナイジェル・マンセルがトマトソース・パスタを食べてブッシュを攻撃する、といったシーンが浮かんでくるのだけれど、その解説を書くととても長くなるので止めときます。
goo映画-明日に向って撃て http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD352/
