ショップ「ザ・ボディショップ」
先日、「ザ・ボディショップ」の創始者、アニータ・ロディック女史が亡くなったというニュースを読んだ。ずっと以前から、僕は彼女について大きな関心をもっていただけに、ちょっとショックだった。
最近、“CSR”という言葉をよく読み聞きすることが多いと思う。通常「企業の社会的責任」と訳される。企業はたんに営利を追求するだけでなく、社会の一員としての責任を果たさなければいけないということだ。「コンプライアンス」はもちろん、「環境保護への取組み」「地域社会への貢献」「人権擁護」などなどのテーマが含まれる。
ロディック女史はCSRというコンセプトを実践した元祖のような存在で、その志をもって今から30年以上も前にロンドンでザ・ボディショップを開業した。企業経営とは切り離して個人的に社会問題に取り組む人はいても、企業経営そのものに組み込んでいった人は彼女が初めてだったのではないか。ザ・ボディショップのホームページを見ればわかることだけど、環境保護、動物愛護、人権擁護、フェアトレードなどの考え方を何よりもの価値とするビジネスをしていた。
動物愛護や人権問題は、企業としては利益相反的な部分はもちろん、非常にデリケートな問題もあり、特に日本の企業は触れたがらないことがほとんどだ。しかしザ・ボディショップは、正々堂々と発言と実践をしてきた。さらにエイズ問題やドメスティックバイオレンスに対するキャンペーンなども世界的に行ってきた。その偉業は本当に素晴らしいと思う。
実は、数ヶ月前に、一つの記事が目に止まっていた。“「ザ・ボディショップ」が仏ロレアルに買収された”というものだった。今回の訃報に至る流れの中で、何か関連性はあったのか。ちょっと気になることではある。
「ザ・ボディショップ」が日本に上陸してどのくらいだろう。15~16年くらい? 上陸当時かなりセンセーショナルな話題になったことは覚えている。僕は男なので化粧品のことはわからないし、当時はアニータ・ロディックのことは知らなかった。でも「ザ・ボディショップ」というネーミングは上手いと思った。シンプルで本質を掴むような、それでいて商品の広がり感や付加価値も想像できる。コスメショップではなく、ボディショップ。ボディグッズショップでもなく、ボディショップ。簡単に考えられそうで、なかなか思い浮かばないと思う。今でもネーミングを考えるとき、ひとつの方向づくりの参考にすることがある。
THE BODY SHOP http://www.the-body-shop.co.jp/index.html
アニータ・ロディックとザ・ボディショップの挑戦 http://www.ecology.or.jp/member/pio/9911.html