ネーミング次郎のネーミングコラム

フジフイルム「写ルンです」

商品の登場が登場したのは、もう15年以上も前になるだろうか。
えっ?インスタントカメラ?こんなんで本当に写るの?という当時の人々の疑問に答えるかのように、付けた名前が「写ルンです」。「ルン」とカタカナ表記にしたところで、インスタントの楽しさ感も感じられるネーミングとなった。ネーミングは体言止め、なんていうイメージをとても楽しく打ち破ってくれた。こういった革命的な商品なのに、とても敷居の低いネーミングを付けたのも成功の要因だったと思う。開発側からみれば、「写ルンです」というネーミングにすることに勇気が要ったのではないだろうか。もうちょっとカッコイイ案はないの? とかね。
似た語感のものでいえば、もっと昔(20年くらい前?)、カップ麺で「アルキメンデス」とかいうものもあった。いわゆる皿うどんとかカタヤキソバのようなもので、「歩きながら食べる麺」ということらしかった。「歩き麺です」と哲学者の「アルキメデス」をかけたネーミングと想像できる。ただし、こちらはすべてカタカナにしたことで、名詞っぽくなっている
「写ルンです」は、その後、フラッシュが付いたり、至近距離でも撮れるようになったりしてどんどん進化していった。初期のCMがまた傑作で、特にデーモン小暮が出ていたシリーズは忘れられない。“インスタントだから、日常の気軽な場所で撮る”ことをとても面白く表現していた。
この商品が出ると同時に他社でもインスタントカメラを出した。コニカの「撮りっきりコニカ」とか。しかしデジカメが発売され、一般的になるにつれ、少しづつ後退していった。
コニカも今やミノルタと一緒になり(コニカミノルタ)、カメラ・フィルム事業から撤退してしまったことを考えると、ここ数年の時代の速さを感じる。

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