電気自動車「リーフ」
昨年の2009年は、前年のリーマンショックに続いて世界的に不況の嵐が吹きまくったと記憶する人が多いでしょう。でも意外にも、株価を見れば、ここ何年かでは一番の上昇相場だったんです。中国やインドの株価指数なんて年始に比べて7割以上もアップしたし、出遅れが鮮明の日本株も20%近く上がった。ゴキブリが鍋底を這うような低金利がずっと続いている預金などから見れば、異次元的な効率の高さだったと言えます。まぁ、株価というのは将来に対する期待やリスクを売買するものなので、実体経済よりも半年くらいは先行すると言われている。ということは、今年は実体経済が飛躍的に良くなるのか?
特に大型株(時価総額の大きい企業)の上昇が目立ちますね。普通、こういった株は重くて大きく動かないもんなんだけど。日産自動車なんて年始に比べて2.5倍、2月の安値から見れば3倍になっている。「ああ、あのとき買っておけば今頃は…」というタラレバ定食の妄想で、胸がいっぱいになってしまいます。
投資家の日産への期待値は理由はいくつかあるけれど、1つには今年2010年中に、日本のみならずアメリカなどでもかなり大々的に電気自動車を販売することでしょう。これ、もしかしてゴーン日産になってから、初めての大々的な成長戦略を示したものじゃないでしょうか。(きちんと見ているわけじゃないので、適当なコト言っていたらゴメンよ。)
日産のトップとして就任するいなや、倒産寸前の会社を瞬く間に立て直し、ゴーン神話とか呼ばれたけれど、彼が実績を発揮したのはあくまでリストラであって、成長性ではない。だいたい外資系企業の経営者は大胆なリストラは上手だけれど、それに比べると中・長期的な成長戦略を描くことに乏しい印象がある。医学でいえば西洋医学と東洋医学の違いでしょうか。患部にメスを入れ除去すれば、短期的な回復は目覚ましい。しかし体のメカニズムそのものを長年にわたって変えてゆくことはできない。その証拠に、環境車と小型自動車の時代になることを読むことができず、何の手も打たなかったため、トヨタやホンダに大きく遅れをとることになってしまった。毎月発表される自動車の国内販売ベスト10でも、ここ何年も日産車なんてほとんど見た記憶がありません。
話がちょっと外れてしまいましたが、その日産の電気自動車のネーミングが「リーフ」(Leaf)。つまり「葉っぱ」。エコだから「リーフ」とは、これはまたあまりにも安直なネーミングというのが一般大衆的な感想では? ま、わかりやすいと言えばわかりやすい。といっても、ど真ん中の剛速球というよりは、ただの棒玉という印象に近い。あと悪意をもって言わせてもらうと、先進感を感じません。なんか、ロハス的というか、今さら身の回りのモノを捨てて、ついでにクルマもやめて(笑)、大自然の生活を取り戻しましょうって感じです。葉っぱなだけに薄っぺらな印象を受けるし、数百万円を出す商品にこのネーミングは果たしていいのか、疑問をもってしまいます。
環境型自動車でいえば、遅ればせながらGMもシボレーで「ボルト」というハイブリッド車を出します。電気を使うから「ボルト」って、それじゃいくらなんでもあんまりじゃ・・・。まったくアメリカ人の単細胞さはスゴイ。ちなみにトヨタの「プリウス」は、「~に先駆けて」というラテン語。「~に後追いして」の意味を持つコトバは何ていうんでしょうか。どうせならそれをネーミングにすればよかったのにと、一度破綻したGMの幹部に皮肉を込めて言ってやりたいです。
日産Leafオフィシャルサイト http://www.nissan-zeroemission.com/JP/LEAF/
洗浄機能付トイレ「ウォシュレット」などなど
今回は、一企業の商標あるいは企業名そのものが、そのままカテゴリーを表わしてしまうようなネーミングになった例を取り上げてみます。商品の登場があまりにも画期的で、新カテゴリー創造の先駆者的役割を果たしたことによる場合が多いですね。
身のまわりでパッと思いつくのは、「ウォシュレット」。あくまでTOTOの登録商標で、他メーカーのものはそう呼ばないけど、つい間違えてしまいます。ちなみにライバルのINAXでは「シャワートイレ」と言っています。日本で初めて作ったのは、TOTOではなくINAXだという話を聞いたこともあるけど、ほとんどの人は“お尻だって洗ってほしい”と戸川純さんが叫んで、初めて知ったと思います。
似たような例でいえば、一時の「ウォークマン」なんていうのもそうでした。この製品が大ヒットしてから、他メーカーも同じような携帯カセットプレーヤーをいっぱい発売したけれど、みんな一緒くたにしてウォークマンと呼んでいましたね。今となっては、他メーカーのブランド名を覚えている人なんてほとんどいないでしょう。ウォークマンはたしか世界同一ネーミングで、英語の辞書に載るほどのバリューがあったはず。ということは、海外の人々もやっぱり、携帯カセットプレイヤーの総称として、ウォークマンと呼んでいたんでしょうか。
逆に海外から来たものでは「ポラロイドカメラ」。インスタントカメラの総称のように呼んでいたけれど、正確にはポラロイド社で作ったカメラしかそう呼べません。あーそういえばアメリカ本国の本社はちょっと前に経営破綻してしまった、というニュースが流れていたような・・・。まぁ、デジカメの時代になって久しいからしょうがないか。
印鑑の「シャチハタ」。これも最初に作った会社名から来ています。あまりにも有名になったために、朱肉のいらない印鑑をぜんぶまとめてシャチハタと呼ぶようになってしまったんですね。インキ浸透印、というのがカテゴリーネームらしいけど、それじゃ日常生活の中で気軽に口にできないもんなぁ。でも実は、本家シャチハタの製品は「Xスタンパー」という正式な商品名があるんです。「X」って一体どういう意味だ?? まぁ、そんな名前、誰も使っていないからいいけど。
シャチハタは宅急便が来たときなど、受け取り印に便利ですね。そういえば、「宅急便」というのもヤマト運輸の登録商標なので、公平には宅配便と呼ぶべきです。飛脚便もカンガルー便もゆうパックもあるんだからね(ペリカン便は、ゆうパックとの統一でもうすぐ消えちゃうけれど)。でもウチの子供たちなんか、玄関のベルがなると即座に「あ、タッキュービンだ」と叫んでいるぞ。
海外では、ゲーム機を「ニンテンドー」と呼ぶ国、バイクを「ホンダ」と呼ぶ国もあるようです。以前、このコラムでも書いた通り、しょうゆを「キッコーマン」という呼ぶ人々も多いようですね。僕らが子供の頃、ペッパーソースのことを「タバスコ」と呼んでいたのと同じですね。タバスコってキッコーマンと同じようにメーカー名だってことは、大人になってから知りました。
こうやって書いていくと、けっこういろいろとあるもんです。もう少し考えればまだまだ出てくる気がするけれど・・・。うーん、時間切れ。思い出したら、また書いてみます。
住宅用太陽光発電システム「サンビスタ」
前回、オール電化の話をしたので、それに関連した家庭用の太陽光発電の話を。ちょうど11月1日から、家庭で余った太陽光発電による電力を、通常の2倍の料金で買い取ってくれる制度がスタートしたこともあるので。
鳩山政権が宣言したCO2の25%削減(1990年比/2020年まで)という目標を現実化するには、一説によると家庭の太陽光発電の普及率を現在の55倍にする必要があるという。55倍ですよ! もしこれが正しいとすると、かなり爆発的に浸透させてゆく必要がありますね。
実は6~7年くらい前、ちょっとシャープの仕事に関係したことがあり、そのとき太陽光発電ではシャープが世界でナンバー1のシェアを持っていると聞かされた記憶がある。他にも京セラとか三洋が上位で、当時は世界的にも日本企業の存在感が圧倒的だった。
ところが今、ナンバー1というのはドイツの「Qセルズ」という会社で、二番目が中国の「サンテック」となっている。その間、日本はせっかくの補助金を打ち切るなど、あまり国として力を入れていなかったらしいですね。まぁ、ウサギだって休めばカメに抜かれるという典型的なお話です。頑張って盛り返そうと、また補助金を復活しました。しかも自治体も協力しています。たとえば東京の渋谷区に住んでいる人なら、国と、東京都と、渋谷区との3者から補助金が受けられます。核家族時代の今、3人からお年玉をもらえる子供も少ない時代に、こんなありがたい話はなかなかないですぞ。おまけに、余った電力を基準額の倍で買い取ってもくれる。今こそ強引にでも普及させようという本気度が見えますね。
で、代表的な太陽光発電のブランドがシャープの「サンビスタ」。でもブランドとしての知名度はまだまだじゃないでしょうか。「シャープの太陽光発電」は知っていても、サンビスタという名前を知っている人はかなり少ないはず。テレビを付けると、毎日、吉永小百合さんがシャープの太陽光発電をアピールしている姿を拝見しますが、ここでも「サンビスタ」というブランド名までは口に出していないようです。これはプライオリティを考えてのことでしょう。今の段階ではブランド名よりも企業としての優位性を訴えるほうが先だということでしょうね。CMも、商品広告というよりは事業広告あるいは企業広告に近い作りになっています。
シャープは液晶テレビでも、かなり他社に先駆けて(10年以上前から)力を入れていましたが、そのときもそうでしたね。「アクオス」というブランド名は、後から付いてきたような印象をもっています。
サンビスタ ホームページ http://www.sharp.co.jp/sunvista/index.html